発行日 2005年10月11日
Published Date 2005/10/11
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2006049578
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ペルテス病において壊死から骨新生までのX線像とMRIを観察し,骨端および骨幹端における骨吸収と骨新生の進行パターンを分析した.対象は男児7例,女児1例,発症時平均年齢7.1歳であった.骨端は後内側の一部を除いて全例広範囲に壊死し,骨幹端病変は前方部分に多く分布していた.骨端壊死は発症から骨透瞭出現まで平均9.2ヵ月であったが,骨幹端病変のうち5例は初診時に骨透瞭が出現していた.骨幹端病変は骨端壊死に比べ早期にX線上の変化が出現して骨新生も早期に始まり,骨新生開始から再骨化終了までの期間も早い傾向にあった.骨幹端の骨髄腔は骨頭頸部から転子部にかけて連続し静脈血の灌流が可能であるが,骨端の髄腔は成長軟骨板により骨幹端と分離されているため周囲組織との交通がないためと推測された
©Nankodo Co., Ltd., 2005