股関節疾患の治療 up-to-date
小児股関節疾患の治療 Perthes病保存的治療の進歩
朝貝 芳美
1
1信濃医療福祉センター 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
光線療法
,
股関節
,
MRI
,
赤外線
,
大腿骨頭壊死
,
Perthes病
,
下肢装具
Keyword:
Femur Head Necrosis
,
Hip Joint
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Infrared Rays
,
Legg-Calve-Perthes Disease
,
Radiography
,
Phototherapy
,
Range of Motion, Articular
pp.25-27
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197569
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Perthes病の保存的治療について検討した。対象は1993年以降に装具療法と近赤外線照射の併用治療を行ったPerthes病23例で、早期(硬化期・分節初期)から治療開始のA群16例(男児15例、女児1例、平均年齢6歳)と分節期以降から照射を開始したB群7例(全例男児、平均年齢7歳)に分け、装具のみの非照射群11例を対照として比較した。経過観察期間平均4年4ヵ月の結果、1)A群では、平均1ヵ月の入院・介達牽引と近赤外線照射で全例股関節痛は改善し、股関節内・外旋とも平均20°の改善が認められた。2)非照射群に比し大腿骨頭外側の圧潰は軽度で、MRI・T2強調画像では早期から骨頭核内外側で高信号への変化を認め、修復が確認された。3)最終X線像では全例で大腿骨頭は球形を呈し、Mose法でgood:13例、fair:1例、poor:2例であった。尚、B群では最終X線像でgood:2例、fair:2例、poor:3例と成績は不良であった。以上、本併用治療法は有用な治療法と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010