特集 境界領域の診療
整形外科的疾患 大腿骨近位骨端部に生じる疾患 Perthes病・大腿骨頭すべり症
及川 泰宏
1
1千葉県こども病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
骨切り術
,
内固定法
,
MRI
,
Perthes病
,
紹介と相談
,
下肢装具
,
大腿骨頭すべり症
,
整形外科医
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Fracture Fixation, Internal
,
Orthopedic Surgeons
,
Referral and Consultation
,
Radiography
,
Legg-Calve-Perthes Disease
,
Osteotomy
,
Slipped Capital Femoral Epiphyses
pp.1590-1595
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020041530
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<Key Points>(1)Perthes病、大腿骨頭すべり症はともに小児の大腿骨近位骨端に生じる疾患である。(2)跛行を主訴に受診することが多い。股関節痛を訴えず、大腿部から膝関節の漠然とした違和感を伴うことが多い。(3)Perthes病では内旋、屈曲、外転が制限され、大腿骨頭すべり症では屈曲・内旋が制限される。(4)単純X線の正面像や患側のみでは診断がつかないことが多く、両股関節の正面・側面の2方向を撮影することが重要である。(5)経過が長い跛行を認める場合には期間をあけてX線を撮影する、もしくはMRIを撮ることでPerthes病の診断にいたることがある。(6)大腿骨頭すべり症を疑った場合には至急に専門医へ紹介することが望ましい。
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