発行日 2005年4月11日
Published Date 2005/4/11
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2005176241
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β-リン酸三カルシウム(β-TCP)にI型コラーゲン(アテロコラーゲン)を混合した骨補填材に線維芽細胞増殖因子(FGF-2)を加え,家兎の皮質骨欠損の修復を試みた.骨補填材料はペースト状で注射可能なものであり,β-TCPブロックと同等の骨伝導能を有していた.術後4週からβ-TCPが吸収される像を認め,術後12週ではβ-TCPはほとんど吸収され,骨欠損部は全周性に皮質骨に置換されていた.一方,FGF-2を添加しなかった群の骨形成はわずかで,β-TCPの吸収もほとんどみられなかった.β-TCP顆粒・アテロコラーゲン・FGF-2複合体は経皮的投与が可能で,長管骨骨折やそれに伴う骨欠損の治療への臨床応用が期待できると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005