整形外科領域における移植医療
骨および軟骨に対する人工・生体材料、組織細胞移植の臨床成績 骨・軟部腫瘍への対応 骨腫瘍手術の骨欠損に対する多孔質ハイドロキシアパタイト/コラーゲン複合体構造をもつ新しい人工骨移植の短・中期臨床成績
阿江 啓介
1
,
早乙女 進一
,
谷澤 泰介
,
五木田 茶舞
,
船内 雄生
,
早川 景子
,
松本 誠一
1がん研究会有明病院 整形外科
キーワード:
Collagen
,
Hydroxyapatite
,
X線診断
,
骨腫瘍
,
骨伝導
,
骨嚢腫
,
骨密度
,
MRI
,
術後合併症
,
腫瘍再発
,
弾性
,
X線CT
,
軟骨芽細胞腫
,
軟骨腫
,
骨組織リモデリング
,
骨代用物
,
多孔性
,
たわみ性
,
治療成績
,
Beta-Tricalcium Phosphate
,
骨欠損
,
皮質骨
Keyword:
Cortical Bone
,
Bone Conduction
,
Bone Cysts
,
Bone Neoplasms
,
Chondroma
,
Chondroblastoma
,
Collagen
,
Elasticity
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Radiography
,
Postoperative Complications
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Bone Density
,
Porosity
,
Treatment Outcome
,
Durapatite
,
Bone Remodeling
,
Pliability
,
Bone Substitutes
,
Beta-tricalcium Phosphate
pp.158-166
発行日 2015年10月10日
Published Date 2015/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2016081982
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骨腫瘍切除後の骨欠損に対してハイドロキシアパタイト/コラーゲン複合体構造をもつ人工骨移植を行った84例の短・中期成績を検討した。術後6ヵ月まで評価できた短期観察例(69例)では、非再発例が61例、再発例が8例であった。非再発例では骨伝導評価の平均スコアは経時的に上昇傾向を示し、6ヵ月でほぼフルマークとなった。一方、再発例では術後2ヵ月までは改善傾向を示したが、2ヵ月から6ヵ月で平均スコアは減少した。12ヵ月まで評価できた中期観察例(44例)では、非再発例が40例、再発例が4例であった。非再発例では骨伝導評価の平均スコアは経時手的に上昇傾向を示したが、6ヵ月でほぼプラトーに達した。一方、再発例では術後2ヵ月までは改善傾向を示し、2ヵ月から6ヵ月で上昇傾向は鈍化し、12ヵ月の時点で減少した。非再発例の人工骨体積と骨伝導成績を検討したところ、体積が2ml以下の症例では全例が移植後6ヵ月で骨伝導成績が4点と著効を示した。なお、2ml<~≦10ml、10ml<~の症例では3点の有効が多かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2015