発行日 2004年10月25日
Published Date 2004/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2005029216
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Cadenat変法を行ったTossy分類grade IIIの肩鎖関節脱臼18例18肩(男15例,女3例,平均40.5歳)を対象とした.術後7ヵ月~6年5ヵ月で,川部らの肩鎖関節評価法による評価点は平均78.3点であった.内訳は疼痛37.0点,可動性13.2点,易疲労性・筋力低下13.7点,日常生活動作14.4点で,4段階評価では優12肩,良3肩,可3肩,不可0肩であった.移行骨片の骨癒合は全例で得られた.X線評価の推移は,術直後が整復位17肩,亜脱臼1肩,Kirschner鋼線抜去後は亜脱臼3肩,脱臼1肩,最終評価時は整復位13肩,亜脱臼3肩,脱臼2肩であった.整復位が失われた5例中3例は手術施行時に移行骨片の固定性が不良であった.整復位13肩中11肩は臨床成績が優であり,整復状態と臨床成績との間に有意な相関を認めた.術中に烏口鎖骨靱帯を修復できたのは5肩で,いずれも整復状態が維持できた.ただし,修復例と非修復例との間で整復状態に有意差はなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2004