発行日 2003年10月24日
Published Date 2003/10/24
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2004069923
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標題の使用経験をもとにproximal femoral nail Systemの特徴,適応,手術手技,問題点等について概説した.本Systemでは,大腿骨頸部にラグスクリューとhip pinの2本のスクリューを挿入することによって,骨片間の回旋安定性を確保する.釘遠位部にスリットが入っており,骨幹部にかかるストレスを分散して応力集中を抑制している.全ての大腿骨転子部骨折に適応があり,中でも不安定型と転子下骨折がよい適応とされている他,compression hip screwではプレートのスクリューの効きが甘くなることの懸念される症例にも有効と考えられる.本Systemによる手術を行い術後3ヵ月以上経過観察しえた26例の歩行能力は,4段階評価で術前に比べて「1段階低下」が10例(38.5%),「2段階低下」8例(30.8%),「不変」が8例(30.8%)であった
©Nankodo Co., Ltd., 2003