発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017097377
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
64歳女。発熱・呼吸苦を主訴とした。5年前より気管支喘息のためプレドニゾロン内服加療中であった。入院時胸部X線およびCTでは両側肺野に浸潤陰影を認め、入院時検査所見では著明な炎症反応を認め、喀痰培養にてHaemophilus influenzaeが検出された。敗血症を伴う重症肺炎および気管支喘息発作に対し、プレドニゾロンと免疫グロブリン療法を開始した結果、徐々に全身状態は改善したが、入院10日目に咳嗽後、右腹直筋血腫を発症した。内服中のワーファリンをヘパリンへ置換し、保存的に経過観察したところ、数日後に皮下出血斑を確認できた。入院31日目CTにて腹直筋血腫の吸収を確認してヘパリンからワーファリンに戻し、入院38日目に退院した。退院後85日目の腹部CTにて腹直筋血腫はさらに軽快していた。
©Nankodo Co., Ltd., 2016