糖尿病治療 通説への挑戦 進化する科学知識は既存の糖尿病治療学に何を伝えたいのか 食事療法
低インスリン食,低炭水化物ダイエット
高橋 友乃
1
,
小田原 雅人
1東京医科大学附属病院 内科学第3内科(糖尿病・代謝・内分泌内科)
キーワード:
食欲
,
体重減少
,
糖尿病
,
グリセミックインデックス
,
低炭水化物食
,
SGLT2 Inhibitors
Keyword:
Appetite
,
Diabetes Mellitus
,
Weight Loss
,
Glycemic Index
,
Diet, Carbohydrate-Restricted
pp.563-566
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015158980
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低インスリン食とは,血糖の上昇度を緩やかにする食品を選ぶダイエットで,低炭水化物ダイエットは,炭水化物のなかでもとくに糖質を制限するダイエットであるが,同意語として,使用されることが多い.利点としては,脂肪燃焼による減量効果が大きく,とくに内臓脂肪が減少,中性脂肪が低下しHDLが増加,インスリン分泌が減少し血糖が改善することなどがある.欠点としては,減量効果や代謝改善効果が長期間続かない,体脂肪からのエネルギー動員となりケトーシスになりやすい,蛋白質の摂取が増えることで腎臓が悪くなりやすい,LDL-Cが増え動脈硬化を惹起する,糖尿病治療薬を内服している場合に低血糖を引き起こす,など注意が必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015