発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015140398
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45歳男。10歳時に脊椎破裂にて両下肢不全麻痺となった。その後、誘因なく足骨折を繰り返した。今回、左足関節を骨折した。骨折の治療経過は良好であったが、多発骨折の原因精査目的で受診した。画像検査では、腰椎L3に圧迫骨折を認め、骨シンチグラフィーにて両足関節、両側脛骨、左下位肋骨、左肋骨、胸椎に集積亢進像を認めた。大腿骨頸部で骨密度の著明な低下を認めた。中年男性で、突然の多発骨折、高度な骨粗鬆症を認め、続発性骨粗鬆症と考えられた。アルファカルシドールの投与を開始した。BAP及び尿中NTXは低下し、骨密度は上昇し、経過良好であった。アルファカルシドールを一旦中止した。重い荷物を運んだ後から腰痛が出現し、骨代謝マーカーの悪化、腰椎・大腿骨頸部骨密度の低下、Th12圧迫骨折を認めた。さらに、転倒後に前胸部打撲で肋骨痛を生じた。アルファカルシドールを再開し、現在まで新たな骨折は認めない。
©Nankodo Co., Ltd., 2015