発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015140397
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69歳男。58歳時に胃癌のため胃全摘+脾摘、61歳時に癒着性イレウスのため保存的治療を行った。右頸部の腫瘤を自覚し、右頸部から肩関節にかけて疼痛を自覚し、咳嗽もあった。約4ヵ月の経過で4kgの体重減少もあった。超音波ガイド下に右鎖骨上リンパ節生検を施行し、小細胞癌と診断した。頭部MRI像、骨シンチで明らかな転移を認めなかった。胸水は細胞診陰性で肺炎随伴性も否定できなかったが、がん性胸膜炎と診断した。化学療法1コース終了3日後から触診上縮小し、疼痛も次第に軽減し、咳嗽も減少した。化学療法7日後の胸部造影CT像において、上大静脈と左腕頭静脈の狭窄は改善し、気管の狭窄も改善、腫大したリンパ節と原発巣は縮小した。白血球の減少のため、化学療法9日目からG-CSFを5日間使用した。
©Nankodo Co., Ltd., 2015