発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015009025
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81歳男。体動時の息切れを主訴とした。僧帽弁、大動脈弁置換術の既往があり、進行する血球減少にて紹介受診した。入院時検査では軽度の汎血球減少と低形成髄、LDH上昇とリンパ球減少を認め、ハプトグロビンが測定感度以下であったことより、人工弁による機械的な溶血を伴う再生不良性貧血(AA)と診断した。汎血球減少は徐々に進行し、多数の赤血球、血小板輸血、ウサギ抗胸腺免疫グロブリン投与、G-CSF投与はある程度有効であったが、3ヵ月後に高熱と著しい血小板減少、肝障害をきたした。骨髄検査で無数の血球貪食像を認め、血球貪食症候群(HPS)と診断したが、その原因は特定できなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014