大腸癌の最新事情-防止・治癒を目指して
切除を可能にする化学療法 大腸癌肝転移を中心に
吉留 博之
1
,
木村 文夫
,
清水 宏明
,
大塚 将之
,
宮崎 勝
1千葉大学 大学院臓器制御外科学
キーワード:
肝切除
,
肝臓腫瘍
,
腫瘍多剤併用療法
,
大腸腫瘍
,
ネオアジュバント療法
,
IFL Protocol
,
FOLFOX Protocol
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Hepatectomy
,
Liver Neoplasms
,
Colorectal Neoplasms
,
Neoadjuvant Therapy
,
Folfox Protocol
,
IFL Protocol
pp.766-771
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012028848
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●大腸癌肝転移例の肝切除適応はCT検査にて切除後の予測残肝容積の測定を行い、ICG15分停滞率などの肝予備能の評価と総合し判断する。●切除不能と判断される大腸癌肝転移例において、技術的に切除不能の場合は、腫瘍個数が多発のため残肝量が不足・3本の肝静脈に癌が浸潤・両葉の主幹グリソン鞘浸潤などで、腫瘍学的に切除不能は、同時性転移・原発巣リンパ節転移陽性など予後因子不良を多くもつ症例である。●切除不能大腸癌肝転移例に対するconversion chemotherapyは有効であり、新規抗癌薬ならびに分子標的薬の投与にて、肝切除不能例が切除可能へと移行し、予後の延長が認められるようになった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011