大腸癌の最新事情-防止・治癒を目指して
《切除による治療》肝転移の治療
佐野 圭二
1
1帝京大学 医学部外科学講座
キーワード:
肝切除
,
肝臓腫瘍
,
腫瘍多剤併用療法
,
大腸腫瘍
,
治療成績
,
ネオアジュバント療法
,
IFL Protocol
,
FOLFOX Protocol
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Hepatectomy
,
Liver Neoplasms
,
Colorectal Neoplasms
,
Treatment Outcome
,
Neoadjuvant Therapy
,
Folfox Protocol
,
IFL Protocol
pp.824-826
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012028858
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●大腸癌肝転移の切除適応は、原則的に肝外転移なく、肝内腫瘍すべてを露出せず十分な肝実質を残して切除できる場合である。●化学療法薬による薬剤性肝障害は休薬により肝機能が回復するため、肝機能回復を待って手術を行う。●術前補助化学療法によって腫瘍が消失しても休薬後再発する。●超進行症例に対する切除は、治癒が得られなくても再発後化学療法を再開するまでの休薬期間が得られる点で有意義な治療といえる。●切除可能肝転移症例に対してラジオ波焼灼術をはじめ他の局所療法を行うことはガイドライン上も認められていない行為であり、明確な理由がない限り行うべきではない。
©Nankodo Co., Ltd., 2011