発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011338819
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
69歳男。透析中に発熱・嘔吐・意識障害をきたし、ceftriaxone、vancomycin投与後救急搬送された。血液検査で著明な炎症反応を認め、胸部X線写真で両肺に多発結節影を、胸部CT写真でfeeding vessel signを伴う多発結節影を認めた。超音波検査で透析シャント部の瘤を認め、血液培養からメチシリン感受性黄色ブドウ球菌が検出されたため、透析シャント感染瘤による敗血症性肺塞栓症と診断した。抗菌薬をcefotiamとarbekacinに変更し、入院7日目にシャント部感染瘤摘出および周囲ドレナージ術を施行し、入院36日目に右鎖骨下に恒久型バスキュラーアクセスを留置した。経過中、緑膿菌による尿路感染症を発症したが、抗菌薬をtazobactam/piperacillinに変更後は経過良好で入院86日目に自宅退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2011