肝癌撲滅最前線
治療 外科手術
有井 滋樹
1
1東京医科歯科大学 肝胆膵・総合外科
キーワード:
肝細胞癌
,
肝切除
,
血管外科
,
脾臓摘出術
,
診療ガイドライン
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
肝動脈塞栓術
,
ラジオ波焼灼術
Keyword:
Hepatectomy
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Splenectomy
,
Vascular Surgical Procedures
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Treatment Outcome
,
Practice Guidelines as Topic
pp.666-671
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009341888
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
肝癌治療は一般に、肝機能と腫瘍進行度により決定される。このことが多岐にわたる治療法が開発された要因でもあるが、肝癌治療の要諦は、これら種々の治療法を病態に応じて適切に使い分けることである。中でも肝切除はもっとも局所根治度の高い治療法であり、肝機能が許せば基本的には第一選択となる。術式としては、経門脈進展を考慮した系統的切除が合理的である。高度進行肝癌に対しても、切除を軸とした治療が基本である。肝癌治療成績の向上には外科治療の果たす役割が大きく、そのためには手術手技の改良、安全性を担保した手術適応の拡大、化学療法など他治療との組み合わせ、低侵襲性の追求、そして再発抑制法の研究が欠かせない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009