肝癌撲滅最前線
治療 ラジオ波焼灼療法
吉田 英雄
1
1日本赤十字社医療センター 消化器内科
キーワード:
肝細胞癌
,
生存分析
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
腹部CT
,
ラジオ波焼灼術
Keyword:
Carcinoma, Hepatocellular
,
Survival Analysis
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Treatment Outcome
pp.672-677
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009341889
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肝細胞癌は背景に慢性肝疾患を合併し、移植以外に発生臓器の全摘出は不可能で、治療後も残存肝に再発の多い疾患であり、反復治療を要することがほとんどである。経皮的ラジオ波焼灼術(radiofrequency ablation:RFA)は、根治性に優れ、低侵襲で、反復治療も容易なため、疾患の特徴を考慮すると、肝細胞癌の治療として適当である。RFAによる治療成績は、治療に際しての経験・技術により影響を受ける可能性が高い。十分なトレーニングを受けたうえで、治療に望む必要がある。肝細胞癌だけでなく、転移性肝癌に対する有効性も示されてきた。今後はエビデンスを確立していく必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2009