内科医が診る関節リウマチ State of Art
関節リウマチの治療薬の適応と禁忌、使い方 非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)
田村 直人
1
1順天堂大学 膠原病内科
キーワード:
関節リウマチ
,
消化性潰瘍
,
心臓血管疾患
,
腎臓疾患
,
非ステロイド系抗炎症剤
,
関節痛
,
Proton Pump Inhibitors
Keyword:
Cardiovascular Diseases
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal
,
Kidney Diseases
,
Peptic Ulcer
,
Arthralgia
,
Proton Pump Inhibitors
pp.649-653
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009143418
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関節リウマチ(RA)治療において、非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)は疼痛緩和のための補助的な治療薬として用いられる。その効果は速効性であり、患者のADLおよびQOL改善のため有用である。消化管障害や腎障害などの副作用があるため、漫然と用いず、抗リウマチ薬(DMARDs)の効果が出現したら減量・中止を試みる。とくに消化性潰瘍は重篤となりうる副作用であり、高齢者や潰瘍の既往などの場合には、持続時間が短い薬剤を少量から用いる。シクロオキシゲナーゼ(COX)-2選択的阻害薬は消化管障害の発症率が少ないが、少量aspirin併用時には従来のNSAIDsと差がないとの報告があるため、リスクが高い患者においてはプロトンポンプ阻害薬(PPI)などの併用を検討する。
©Nankodo Co., Ltd., 2009