変革する心房細動診療とその実践up-to-date
心房細動患者の救急 心房細動塞栓症への対応
中村 智実
1
,
内山 真一郎
1東京女子医科大学 医学部神経内科学
キーワード:
抗凝固剤
,
高血圧
,
心房細動
,
Tissue Plasminogen Activator
,
診療ガイドライン
,
脳塞栓症
,
静脈内投与
Keyword:
Anticoagulants
,
Atrial Fibrillation
,
Hypertension
,
Tissue Plasminogen Activator
,
Practice Guidelines as Topic
,
Intracranial Embolism
,
Administration, Intravenous
pp.501-505
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008149312
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心原性脳塞栓症では、適応基準(発症後3時間以内、CTで早期虚血性変化がない、など)を満たせば、組織プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)の静注による血栓溶解療法のよい適応となるであろう。heparinなどによる早期抗凝固療法が有効であるとするエビデンスはない。感染性心内膜炎や出血性梗塞、大梗塞、中等度以上の高血圧を合併している場合は、早期抗凝固療法を避けるべきである。急性期の降圧は絶対的適応がなければするべきではないが、アンジオテンシンII受容体拮抗薬の早期投与の心血管イベント抑制効果が示されており、今後の検討の余地がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2008