変革する心房細動診療とその実践up-to-date
心房細動患者の救急 外科手術時の心房細動管理
金古 善明
1
1群馬大学 大学院医学系研究科臓器病態内科学
キーワード:
Heparin
,
Warfarin
,
Adrenergic Beta-Antagonists
,
開胸術
,
抗不整脈剤
,
術後合併症
,
心不全
,
心房細動
,
洞結節
,
脳塞栓症
,
開心術
,
洞性調律
Keyword:
Adrenergic beta-Antagonists
,
Anti-Arrhythmia Agents
,
Atrial Fibrillation
,
Heparin
,
Heart Failure
,
Postoperative Complications
,
Sinoatrial Node
,
Thoracotomy
,
Warfarin
,
Intracranial Embolism
pp.512-515
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008149314
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心房細動は、開心術、開胸術後の患者が合併する、もっとも多い術後合併症の一つである。術後心房細動の多くは、術後約1週間以内に一過性に出現するが、脳塞栓症、うっ血性心不全等の合併症を引き起こすので、速やかで適切な対応が望まれる。β遮断薬は、禁忌がなければ、開心術例の術後心房細動予防のための第一選択薬として投与すべきである。発症48時間以内の術後心房細動は、薬物的あるいは電気的除細動をして洞調律化を行うリズムコントロール治療を行うべきである。塞栓症の高リスクを有する術後心房細動症例および持続性心房細動症例には、出血のリスクも考慮しながら、warfarinまたはheparinを投与する。
©Nankodo Co., Ltd., 2008