冠動脈疾患をめぐる最近の話題
冠インターベンション戦略と冠動脈バイパス手術の現状と展望 日本における冠動脈バイパス手術の現状と展望
小林 順二郎
1
1国立循環器病センター 心臓血管外科
キーワード:
冠動脈疾患
,
血管外科
,
死亡率
,
冠状動脈バイパス術
,
吻合術
,
予後
,
最小侵襲手術
,
冠状動脈再狭窄
,
薬剤溶出性ステント
,
経皮的冠状動脈インターベンション
,
ロボット
Keyword:
Coronary Artery Bypass
,
Anastomosis, Surgical
,
Coronary Disease
,
Mortality
,
Prognosis
,
Vascular Surgical Procedures
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Coronary Restenosis
,
Drug-Eluting Stents
,
Percutaneous Coronary Intervention
pp.478-482
発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007325578
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冠動脈バイパス術(CABG)は2002年をピークに、2005年には17%減少した。これは本邦での経皮的冠動脈インターベンション(PCI)に、薬物溶出ステント(DES)が導入されたことによる。DESは再狭窄率を下げはしたが、遠隔予後としては従来のステントに比べて、死亡率が年間0.5~1.0%高まるとの報告があり、CABGは冠動脈血行再建の重要な手術手技であることに変わりはない。ここ10年間に、人工心肺を使用しないCABGが急速に普及し、60%以上の症例に行われるようになり、動脈グラフトが75%のグラフトに使用されるようになった。これからのCABGは、より低侵襲化の方向に向かうものと考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007