冠動脈疾患をめぐる最近の話題
冠動脈プラークとプラークラプチャーの基礎 ステント後の冠動脈の病理
井上 勝美
1
1倉敷中央病院 循環器内科
キーワード:
メカニカルストレス
,
冠動脈疾患
,
細胞外基質
,
細胞間コミュニケーション
,
ステント
,
血管内膜
,
内皮細胞
,
冠状動脈再狭窄
,
薬剤溶出性ステント
,
冠状動脈
,
経皮的冠状動脈インターベンション
,
Hematoxylin-Eosin染色
Keyword:
Cell Communication
,
Coronary Disease
,
Coronary Vessels
,
Extracellular Matrix
,
Stress, Mechanical
,
Stents
,
Tunica Intima
,
Coronary Restenosis
,
Endothelial Cells
,
Drug-Eluting Stents
,
Percutaneous Coronary Intervention
pp.490-496
発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007325580
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冠動脈ステント留置術は、安定した大きな内腔拡大効果が獲得可能で、冠動脈インターベンション(PCI)の中心的手技となっている。しかしながら血管壁に与える多大な機械的ストレスとその起炎性により、高度の新生内膜の増生反応をもたらし、難治性ステント再狭窄に陥る症例も存在する。薬剤溶出性ステント(DES)は、新性内膜の増生を強力に抑制することにより、現在もっとも優れた再狭窄防止効果を示している。しかしながら留置部における内皮細胞の再生反応も抑制(遅延)するため、(遅発性)ステント血栓症の危険性などに関して、注意深い検討が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007