冠動脈疾患をめぐる最近の話題
冠インターベンション戦略と冠動脈バイパス手術の現状と展望 左主幹部病変に対する血行再建の適応と成績
金田 秀昭
1
,
齋藤 滋
1湘南鎌倉総合病院 循環器科
キーワード:
冠動脈疾患
,
血液循環
,
死亡率
,
冠状動脈バイパス術
,
臨床試験
,
血小板凝集阻害剤
,
治療成績
,
薬剤溶出性ステント
,
経皮的冠状動脈インターベンション
Keyword:
Coronary Artery Bypass
,
Blood Circulation
,
Coronary Disease
,
Clinical Trials as Topic
,
Mortality
,
Platelet Aggregation Inhibitors
,
Treatment Outcome
,
Drug-Eluting Stents
,
Percutaneous Coronary Intervention
pp.475-477
発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007325577
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近年、使用器具の改善と薬物療法が進歩したことにより、左主幹部病変に対する冠インターベンション(PCI)は新たに注目を集めている。冠動脈バイパス手術(CABG)は薬物療法と比較し有意に死亡率を低下させ、標準的治療法である。薬物溶出性ステント(DES)留置術の成績は期待できるが、多くの未解決の問題がある。とくに血管径のある回旋枝に病変を認める場合は予後がわるく、最善の治療法は未定である。現在CABGとPCIとの比較試験が行われており、今後の治療指針に大きな影響を与えるだろう。PCIの適応や手技等は、現在めまぐるしく変化している。治療方針は、個々の症例において各治療法を十分に検討したうえで決定されるべきである。
©Nankodo Co., Ltd., 2007