発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2004159541
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42歳男.主訴は発熱,関節痛.上気道症状(CT上は鼻粘膜の肥厚),多発性肺浸潤影/結節影,血尿/タンパク尿,PR3-ANCA646EUより,Wegener肉芽腫症と診断された.その後,喀血と共に,胸部X線上,両側び漫性の浸潤影が出現し,貧血が急速に進行した.気管支鏡検査にて血性の気管支肺胞洗浄液(BALF)が得られ,肺胞出血と診断した.人工呼吸器管理となり,CPA500mgでパルス療法を行い,ステロイドパルス療法も行った.パルス後1週間で36℃台に解熱,肺の結節影,浸潤影も徐々に改善していった.一方,消化管出血も血管炎の緩解に伴って止血した.CPA,PSLは静注で100mgずつ投与していたが,消化管出血が止まったため,内服CPA100mg,PSL60mgへ変更し,その後漸減していった.徐々にANCAは上昇傾向にあるものの,臨床的な再発はない
©Nankodo Co., Ltd., 2004