特集 痛みを伴う皮膚病
臨床例
CPNと診断しうるPAN
諫見 有紀
1
,
吉崎 歩
,
佐藤 伸一
1東京大学医学部附属病院 皮膚科
キーワード:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
Cyclophosphamide
,
Prednisolone
,
多発血管炎性肉芽腫症
,
膝関節
,
鑑別診断
,
生検
,
前腕
,
大腿
,
多剤併用療法
,
多発動脈炎-結節性
,
関節痛
,
パルス療法(薬物療法)
,
顕微鏡的多発血管炎
Keyword:
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Cyclophosphamide
,
Drug Therapy, Combination
,
Forearm
,
Knee Joint
,
Polyarteritis Nodosa
,
Prednisolone
,
Granulomatosis with Polyangiitis
,
Thigh
,
Churg-Strauss Syndrome
,
Arthralgia
,
Pulse Therapy, Drug
,
Microscopic Polyangiitis
pp.385-388
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017188328
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<症例のポイント>皮膚型結節性多発動脈炎(cutaneous polyarteritis nodosa;CPN)とも診断され得る結節性多発動脈炎(polyarteritis nodosa;PAN)を経験した。プレドニゾロン(PSL)内服療法に加え、シクロホスファミドパルス療法を併用し、良好な転帰を得たため、CPNと診断されていても顕著な末梢神経障害や、炎症反応の高値、自己抗体の存在といった免疫学的異常を認める症例では、シクロホスファミドパルス療法の併用が必要であると考えられた。自験例では初発症状出現から診断まで約10年を要した。経過中に特徴的な皮疹や全身症状をきたさなかったことが原因と考えられ、患者の主訴が両下肢痛と筋痛、関節痛といった疼痛のみの場合でもPANを念頭におく必要がある。
Copyright© 2017 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.