臨床室
橈骨手根関節背側亜脱臼骨折の1例
安田 匡孝
1
,
濱 俊平
,
安藤 佳幸
1馬場記念病院 整形外科
キーワード:
内固定法
,
骨ワイヤー
,
橈骨骨折
,
骨折-粉砕
,
骨折-剥離
,
亜脱臼
,
脱臼骨折
,
橈骨手根関節
Keyword:
Fractures, Avulsion
,
Fracture Dislocation
,
Bone Wires
,
Fracture Fixation, Internal
,
Radius Fractures
,
Fractures, Comminuted
pp.1256-1258
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017060210
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53歳男。3.5mの高さより転落し、右手関節を受傷した。単純X線像で手根の背側亜脱臼と橈骨末端掌側剥離骨折および背側の粉砕骨折を認め、尺骨茎状突起基部骨折も認めた。受傷後10日に全身麻酔下に手術を行い、主根管を開放して手指屈筋群に分け入り、小さな月状骨窩骨片を指骨ピンで固定後に螺子で固定した。次いで、橈側手根屈筋腱の橈側から進入して小さな舟状骨窩骨片に到達し、橈骨茎状突起骨片を整復、指骨ピンで固定した後にKirschner鋼線で固定した。骨癒合が得られたため術後7週でKirschner鋼線を抜去し、術後経過は良好で復職に至った。術後1年4ヵ月時のX線所見で関節症所見は認めず、手根骨の尺側移動もなく、無治療の尺骨茎状突起基部骨折も骨癒合も得られていた。
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