発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140051
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
27歳男.右足部の腫脹と疼痛を主訴とした.約20kgの転がる石を避けようとしたが右足内側部に直撃して受傷した.初診時,単純X線にて右踵立方関節と楔舟関節の脱臼,第1楔状骨と踵骨の骨折を認めたが,CT前額断像では足部の横アーチは保たれていた.徒手整復困難のためChopart関節脱臼に準じて観血的整復術を行い,関節内に陥入して整復の障害となっていた踵骨前方の骨片を摘出した後,関節内にエレバトリウムを挿入してテコにすると踵立方関節,楔舟関節は容易に整復された.Kirschner鋼線による内固定を行い,術後2週より可動域(ROM)訓練を,術後6週に鋼線を抜去して足底板着用下に部分荷重歩行訓練を開始した.術後18週現在,X線像上の骨萎縮と若干のROM制限を認めるが,踵立方関節と楔舟関節は整復位が保たれており,長時間の立位や歩行で軽度の疼痛を訴えるものの特に問題は生じていない
©Nankodo Co., Ltd., 2005