経験と考察
鎖骨遠位端骨折に対するアーム付きノンロッキングプレートとクラビクルフックプレートの比較・検討
向笠 文博
1
,
大野 隆一
,
久保田 光昭
,
酒井 健介
,
菅原 悠
,
越智 宏徳
,
金子 和夫
1越谷市立病院 整形外科
キーワード:
内固定法
,
骨板
,
術後痛
,
人工器官機能不全
,
治療成績
,
鎖骨骨折
,
関節角度測定
Keyword:
Bone Plates
,
Fracture Fixation, Internal
,
Pain, Postoperative
,
Prosthesis Failure
,
Treatment Outcome
,
Arthrometry, Articular
pp.944-946
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016356164
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観血的整復固定術を行った鎖骨遠位端骨折35例(男性27例、女性8例)を、アーム付きロッキングプレートを用いたAN群20例(平均年齢51.3歳)と、クラビクルフックプレートを用いたCH群15例(平均例44.2歳)に分け、術後成績を比較検討した。JOAスコア、JOA疼痛スコアともAN群で有意に高値であり、肩関節ROMでは挙上、外転ともAN群で有意に高値であった。術後3ヵ月のX線では全例で骨癒合が得られた。AN群でプレートのアーム位置が鎖骨遠位端から15mm以遠の通常設置群11例と、15mm未満の遠位設置群9例との比較では、骨折線の位置は鎖骨遠位部から通常設置群平均26.8mm、遠位設置群平均12.9mm、プレートの設置位置(鎖骨遠位端からアームの位置)は通常設置群平均19.6mm、遠位設置群平均11.8mmであった。JOAスコア、肩関節ROMとも両群に有意差はなかった。合併症はAN群で術後疼痛5例、最遠位のスクリューの弛み6例、CH群で術後疼痛11例であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016