経験と考察
骨粗鬆症性椎体骨折に対する保存的治療の評価法 椎体楔状率と半定量的評価法の関係
木村 一隆
1
,
伊藤 正明
,
志保井 柳太郎
,
河野 博隆
1上尾中央総合病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
MRI
,
脊椎骨折
,
外傷重症度指標
,
骨折-圧迫
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Trauma Severity Indices
,
Spinal Fractures
,
Fractures, Compression
,
Osteoporotic Fractures
pp.939-943
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016356163
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新規骨粗鬆症性椎体骨折82例98椎体(男性27例、女性55例、平均年齢79.4歳)を対象に、X線像による椎体楔状率(椎体の前方高をA、中央高をC、後方高をPとし、A/P×100を椎体楔状率A、C/P×100を椎体楔状率Cとした)と半定量評価法(SQ法)を用いて圧迫の進行度を比較した。診断後約1週間でコルセットを装着し、平均経過観察期間16.9ヵ月であった。初診時のSQ法による分類はwedgeタイプ41椎体、biconcaveタイプ25椎体、crushタイプ32椎体であった。最終時に1ランク以上圧潰が進行したSQ進行群は各タイプ順に21椎体、10椎体、14椎体の計45椎体(45.9%)であった。椎体楔状率Aの割合(%)は、SQ進行群と非進行群の間でwedgeタイプとcrushタイプでは有意差を認めた。biconcaveタイプでは有意差はなく、椎体楔状率Cの割合(%)は、SQ進行群と非進行群の間でwedgeタイプとcrushタイプでは有意差はなく、biconcaveタイプで有意差を認めた。
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