臨床室
上腕骨外顆骨折を伴った小児肘関節脱臼の2例
中島 三郎
1
1水俣市立総合医療センター 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節造影
,
ギプス包帯
,
内固定法
,
骨ワイヤー
,
自動運動療法
,
上腕骨骨折
,
脱臼
,
肘関節
Keyword:
Arthrography
,
Casts, Surgical
,
Bone Wires
,
Joint Dislocations
,
Elbow Joint
,
Fracture Fixation, Internal
,
Humeral Fractures
,
Radiography
pp.1060-1063
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016017284
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症例1:11歳男児。自転車走行中に5m下の河原に転落し受傷した。症例2:10歳男児。バスケットボールのリングにぶら下がり転落受傷した。いずれの症例も右肘に著明な腫脹と疼痛を認めたが、神経血管障害はなく、単純X線所見より上腕骨外顆骨折を伴う肘関節後内側脱臼と考えられた。2例とも徒手整復を試みるも伸展時に再脱臼を認め、関節造影にてMilch分類type IIの外顆骨折であることが判明したため、肘関節外側切開下に脱臼を整復し、外顆骨片をKirschner鋼線を用いて内固定した。症例1は術後6ヵ月、症例2は術後8ヵ月の時点で肘関節可動域の左右差はなく、疼痛や不安定性もなく経過良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2015