臨床室
治療関連性急性骨髄性白血病を発症した大腿部滑膜肉腫の1例
菅原 正登
1
,
土屋 登嗣
,
高木 理彰
1山形大学 整形外科
キーワード:
Gadolinium
,
滑膜肉腫
,
腫瘍多剤併用療法
,
MRI
,
腫瘍再発
,
大腿筋
,
転座
,
肺腫瘍
,
白血病-骨髄性
,
筋肉腫瘍
,
腫瘍-第二原発
,
ヒト第16染色体
,
致死的転帰
,
ネオアジュバント療法
,
放射線化学療法
,
リアルタイムPCR法
,
胸部CT
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Chromosomes, Human, Pair 16
,
Gadolinium
,
Leukemia, Myeloid
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Lung Neoplasms
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Sarcoma, Synovial
,
Translocation, Genetic
,
Fatal Outcome
,
Neoplasms, Second Primary
,
Muscle Neoplasms
,
Neoadjuvant Therapy
,
Chemoradiotherapy
,
Real-Time Polymerase Chain Reaction
pp.972-975
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015339903
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51歳女。右大腿近位内側の腫瘤を自覚して受診した。MRIで長内転筋内に12cm大の腫瘍性病変を認め、胸部CTで多発肺転移を認めた。切開生検で滑膜肉腫と診断し、RT-PCRでSYT/SSX1融合遺伝子の検出を確認した。術前にドキソルビシン塩酸塩とイホスファミド(MAI)の併用療法3回と放射線治療40Gy/20回を行い、腫瘍を広範切除した。術後は多発肺転移を繰り返し、MAI療法を計6回、イホスファミドとエトポシド併用療法を計10回、ゲムシタビン塩酸塩とドセタキセル水和物(GEM+DOC)併用療法を2回、シクロホスファミド水和物の内服治療を行った。化学療法開始から3年が経過した3回目のGEM+DOC併用療法時に、末梢血に異型芽球が検出され、骨髄穿刺により治療関連急性骨髄性白血病と診断した。G-バンド法による染色体検査で、20細胞中13細胞に均衡型染色体転座を認めた。骨髄移植適応外のため緩和療法を施し、初診から3年6ヵ月で死亡した。
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