臨床室
テリパラチドを使用した糖尿病性神経障害を有するピロン骨折の1例
川上 幸雄
1
,
桐田 由季子
,
岡崎 勇樹
1岡山済生会総合病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
運動療法
,
関節可動域
,
脛骨骨折
,
内固定法
,
X線CT
,
糖尿病性神経障害
,
腓骨
,
Teriparatide
,
Ilizarov法
,
骨折-粉砕
,
補綴関連感染症
,
三次元イメージング
,
静脈内注射
,
MPR (Multiplanar Reconstruction)
Keyword:
Diabetic Neuropathies
,
Exercise Therapy
,
Fibula
,
Fracture Fixation, Internal
,
Injections, Intravenous
,
Radiography
,
Tibial Fractures
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Range of Motion, Articular
,
Prosthesis-Related Infections
,
Ilizarov Technique
,
Teriparatide
,
Fractures, Comminuted
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.976-979
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015339904
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54歳男。歩行中に出現した左足関節違和感のため受診した。糖尿病性神経障害の既往があったが、治療を中断していた。単純X線像で左ピロン骨折を認めた。CTでは脛骨関節面の骨片は前方および後方に分かれて転位し、脛骨・腓骨ともに骨幹端には粉砕を伴っていた。緊急手術にて足関節を越えて創外固定を行った。受傷後4週目に腓骨のロッキングプレート固定と脛骨後果のバットレスプレート固定を行った。脛骨前方の骨片はスクリューで固定し、骨幹端はIlizarov創外固定器で固定した。術後はテリパラチド週一投与製剤を投与した。術後6週目にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染を認めたため、ただちに創外固定を除去し、リネゾリドの全身投与を開始したが、その時点で仮骨形成を認めていたため、追加の固定は行わなかった。感染の鎮静化後は、関節面・骨幹端ともに良好なアライメントが維持され、骨癒合が得られた。経過中、悪心や肝機能障害・腎機能障害などの合併症は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2015