発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013274345
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症例は69歳女性で、3ヵ月前、左手指のしびれ、巧緻運動障害で発病し、時にしびれが左上肢全体に広がった。頸椎単純X線の中間および屈曲位で環軸椎亜脱臼が認められたが頸部の伸展で整復可能であった。頸椎CTで歯突起の環椎レベルでの癒合不全による環軸椎亜脱臼が認められた。造影MRIでは造影病変は認めなかった。両側性の椎骨動脈走行異常を認め、軸椎に椎弓も細かったため環椎左側の外側塊スクリュー、軸椎右側の椎弓スクリューを打ち、片側性に固定した。術後しびれは減少したが手術7日後四肢の麻痺、手のしびれが悪化し、11日後には両手の失調が出現した。14日後呼吸不全も出現した。椎骨骨折は手術時もしくは手術後早期より発生していたと思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013