臨床室
大腿骨急性骨髄炎後の病的骨折を筋層下にロッキングプレートで固定した1例
浜崎 晶彦
1
,
阿南 敦子
,
白石 浩一
,
新井 堅
1飯塚病院 整形外科
キーワード:
C-Reactive Protein
,
ドレナージ
,
Streptococcus pyogenes
,
X線診断
,
抗細菌剤
,
骨髄炎
,
内固定法
,
骨折-自然
,
骨板
,
大腿骨
,
大腿骨骨折
,
X線CT
,
超音波療法
,
Streptococcus Infection
,
最小侵襲手術
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
C-Reactive Protein
,
Bone Plates
,
Femoral Fractures
,
Fractures, Spontaneous
,
Fracture Fixation, Internal
,
Femur
,
Drainage
,
Osteomyelitis
,
Radiography
,
Streptococcal Infections
,
Streptococcus pyogenes
,
Ultrasonic Therapy
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
pp.434-437
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016298089
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54歳男性。右大腿痛を主訴に他院を受診、骨髄炎の疑いで後日、著者らの施設へ紹介される予定であったが、激痛が出現したため急遽、救急搬送となった。造影CTでは右大腿外側には膿瘍を伴う骨髄炎病変がみられた。切開排膿術を行ったところ、膿培養からはα連鎖球菌が検出され、術後はABPCを1ヵ月間にわたり点滴静脈注射した。すると、術後は速やかに解熱し、疼痛も消失したが、術後1ヵ月時に明らかな受傷機転なく骨折が生じた。急性骨髄炎後に生じた病的骨折を考え、受傷6日目に筋層下ロッキングプレート固定を施行、骨接合術後は感染再燃なく良好に経過し、術後2週よりは低出力超音波パルス照射が開始されたが、術後4ヵ月の時点でも骨癒合は得られなかった。そこで、代わってテリパラチドの連日皮下投与を5ヵ月間行なった結果、術後2年で骨癒合が得られた。尚、目下は疼痛なく正坐可能で、農業に復帰している。
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