発行日 2010年11月1日
Published Date 2010/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011055699
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52歳男性。患者は山で足を滑らせて受傷し、歩行不能となり、同日救急搬送となった。受診時、左足関節部に疼痛、腫脹、外旋かつやや外反位での尖足変形がみられ、単純X線正面像では内果および外果骨折が認められた。また、側面像では距骨の後方脱臼がみられた。以上より、本症例は左足関節脱臼骨折と診断され、はじめ徒手整復を試みるも困難で、鋼線牽引にてギプスシーネ固定とした。だが、夜間より左足の疼痛が増強し、しびれ感も出現し、牽引を中止後、CTを行ったところ、腓骨骨折の近位骨片が後方に脱臼していることが判明し、Bosworth骨折であった。以後、観血的治療を施行し、術後約1年で内固定具を除去した結果、受傷から13ヵ月経過現在、足背の軽度しびれ感は残存するも、足関節の可動域制限はなく、骨癒合も得られた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010