運動器疾患に対する最小侵襲手術
最小侵襲手術の功罪 術後成績 Mini-subvastus approachを用いた最小侵襲人工膝関節全置換術の臨床成績とその有用性
六本木 哲
1
,
富田 泰次
,
神谷 耕次郎
,
加藤 章嘉
1太田総合病院 人工関節センター
キーワード:
関節リウマチ
,
骨壊死
,
大腿骨
,
最小侵襲手術
,
治療成績
,
膝関節置換術
,
変形性膝関節症
,
手術時間
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Femur
,
Osteonecrosis
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Osteoarthritis, Knee
,
Operative Time
pp.224-228
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011225846
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mini-subvastus approachを用いた最小侵襲人工膝関節全置換術を行った100例124関節(男11例・女89例・平均72.5歳)の成績を報告した。対象疾患は変形性膝関節症92例、関節リウマチ7例、大腿骨骨壊死1例であった。術後3年以上の経過観察で、日整会膝疾患治療成績判定基準は術前平均52.6点から83.4点に改善し、関節可動域は屈曲が120.0°から114.1°となった。平均手術時間は119分で、開始初期の20関節では132分であったが、最新の症例では99分と短縮し、明らかなラーニングカーブを認めた。合併症としては大腿骨の切痕形成を4関節に認めたが、膝蓋大腿関節の合併症はなかった。術後感染は、いずれも遅発性で2関節、創縁の一部の壊死を1関節に認めたが、症候性の肺血栓塞栓症はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011