経験と考察
中等度以上の外反母趾に対する手術的治療成績 中足骨近位斜め骨切り術
大澤 誠也
1
,
佐藤 和道
1倉敷第一病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
骨切り術
,
内固定法
,
骨ねじ
,
骨ワイヤー
,
術後合併症
,
足の形態異常
,
知覚障害
,
中足骨
,
外反母趾
,
治療成績
,
足底板
Keyword:
Bone Screws
,
Bone Wires
,
Foot Deformities
,
Hallux Valgus
,
Fracture Fixation, Internal
,
Metatarsal Bones
,
Osteotomy
,
Radiography
,
Perceptual Disorders
,
Postoperative Complications
,
Treatment Outcome
pp.522-524
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014325133
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第1~第2中足骨間角(IMA)が13°以上かつ外反母趾角(HVA)が30°以上の中等度以上の外反母趾例43例54足(男性3例3足、女性40例51足、平均年齢は60.1歳)を対象に、中足骨近位斜め骨切り術を行い、その治療成績について検討した。平均経過観察期間16.2ヵ月の結果、1)合併症としては骨切り部の遷延癒合1足、中足骨頭の背屈変形5足、母趾知覚障害4足で認められた。また、HVA 20°以上の再発変形は6足にみられ、HVA 0°未満の内反変形は3足、中足趾節(MTP)関節の関節症変化が7足にみられた。2)平均IMAは術前17.4°±2.8°から術後4.3°±3.3°に、HVAは術前41.3°±7.2°から術後11.2°±7.3°へと有意に改善していた。更にJSSFスケールについても有意に改善していた。3)Hardy分類は術前全例がV以上であったが、術後は種子骨の偏位度は改善された。一方、Okuda分類でもround sign陽性率は術前77.8%から術後7.4%へと改善されていた。
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