発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010338477
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単一術者における高度内反変形膝に対する最小侵襲人工膝関節全置換術(MIS-TKA)の成績を検討した。対象は2005年8月~2008年6月までに単一術者がが行われたMIS-TKA 137膝(男性26膝、女性111膝)で、原疾患の内訳は変形性膝関節症107膝、関節リウマチ(RA)28膝、骨壊死2膝であり、大腿脛骨角(FTA)≧190°の高度内反変形群25膝(平均年齢75.5歳)とFTA<190°の通常群112膝に分けて比較した。その結果、1)高度内反変形群と通常群の平均皮切長はそれぞれ9.9cm、9.1cmと有意差が認められたが、手術時間・出血量・下肢伸展挙上(SLR)可能時期・ROM・FTA・コンポーネント設置角・hip knee ankle(HKA)角に有意差はなかった。また、knee society score(KS)、function score(FS)は両群とも有意に改善していたが、両群間に有意差はなかった。2)合併症はそれぞれ3膝(12.0%)、9膝(8.0%)に認められた。3)脛骨内側の高度骨欠損にaugmentation metalを使用したMIS-TKA(4膝)でも皮切長のみに有意差が認められた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010