経験と考察
椎体後壁損傷を伴う軸椎破裂骨折の治療経験 保存的に治療した6例
加藤 雅敬
1
,
高橋 正明
,
橋本 敬史
,
川上 甲太郎
1国立病院機構東京医療センター 整形外科
キーワード:
X線診断
,
軸椎
,
脊椎骨折
,
X線CT
,
治療成績
,
椎間関節
,
頸椎装具
,
骨折-破裂
Keyword:
Axis, Cervical Vertebra
,
Radiography
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Treatment Outcome
,
Spinal Fractures
,
Zygapophyseal Joint
pp.205-208
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014317160
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椎体後壁損傷を伴う骨折(軸椎破裂骨折)に対して保存的治療を行った6例(男性4例、女性2例、受傷時年齢58~86歳)の治療成績について検討を行った。全例に頭部の打撲痕と強い後頸部痛の合併を認め、手指しびれが1例に認められたが、明らかな筋力低下を有する症例はみられなかった。骨折型は全例Benzel分類がType 1、Levine分類ではtypeIが5例、type IIaが1例であった。合併損傷として環椎骨折を1例に、関節突起間部骨折を5例に認めた。上位頸椎アライメントにはほぼ変化はみられず、全例に保存的治療を行った。使用した固定具はハローベストからポリネック装着が1例、ハローベストからフィラデルフィア装具が1例、フィラデルフィア装具からポリネック装着が1例、フィラデルフィア装具のみが3例であり、全例、受傷後約4ヵ月時点で骨癒合が得られた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014