整形手術手技
脊椎破裂骨折または前壁が欠損した脊椎圧迫骨折に対するballoon kyphoplastyをegg-shell法を用いて施行した経験
橋本 整
1
1八潮中央総合病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
脊椎骨折
,
X線CT
,
骨折-圧迫
,
バルーン椎体形成術
,
骨折-破裂
Keyword:
Radiography
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Spinal Fractures
,
Fractures, Compression
,
Kyphoplasty
pp.347-351
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013197298
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脊椎破裂骨折や椎体前壁が欠損した脊椎圧迫骨折に対し、egg-shell法によるballoon kyphoplasty(BKP)を施行した4症例について報告した。症例1(78歳女)、症例2(85歳女)と症例3(80歳男)は破裂骨折、症例4(79歳女)はアリゲーターマウス状態であり、抗凝固薬中止困難や心臓への負担軽減のため、インストゥルメントを用いた脊椎固定術ではなくBKPを予定した。egg-shell法でしっかりと前壁を作ってから二段階でセメントを注入し、脊柱管にセメントが漏れないように椎体後壁から5mm以上離れたところで注入を終了することにより、椎体外への重大な漏出はなく、術直後より症状の改善が得られた。egg-shell法によるBKPは、脊椎破裂骨折や前壁欠損例など通常のBKPでは対処困難な症例にも対応できる有用なテクニックと思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013