腰椎疾患up-to-date
骨粗鬆症性椎体骨折に対する診断・治療の進歩 治療 β-リン酸三カルシウム(β-TCP)充填による椎体形成術を併用した後方固定術
茶薗 昌明
1
,
田中 孝昭
,
丸毛 啓史
1国立病院機構宇都宮病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
術後合併症
,
脊椎骨折
,
脊椎固定術
,
X線CT
,
脳梗塞
,
人工器官機能不全
,
治療成績
,
静脈血栓症
,
椎体形成術
,
骨折-骨粗鬆症性
,
Beta-Tricalcium Phosphate
,
骨折-破裂
Keyword:
Radiography
,
Prosthesis Failure
,
Postoperative Complications
,
Spinal Fusion
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Treatment Outcome
,
Spinal Fractures
,
Brain Infarction
,
Venous Thrombosis
,
Vertebroplasty
,
Osteoporotic Fractures
,
Beta-tricalcium Phosphate
pp.147-152
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222858
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β-リン酸三カルシウム(β-TCP)充填による椎体形成術を併用した後方固定術について検討した。下肢神経障害を伴った高齢者脊椎椎体骨折に対して、気孔率60%のβ-TCP顆粒を充填する椎体形成術に後方固定術を追加し、1年以上経過した8例を対象とした。術中・術後合併症はβ-TCP顆粒の椎体外逸脱3例、表層感染1例で、神経・血管損傷はなかった。術後に新規骨折が1例、脳梗塞が1例、椎弓根スクリューの弛みによるインプラントの突出を2例に認めた。腰痛の平均VASスコアは術前74.8mmが術後10.2mmと著明に低下し、Frankel分類では8例中6例が最終経過観察時にEとなった。骨折椎体楔状率は術前平均63%から術直後83.6%に改善したが、最終調査時68.7%と低下した。骨折上下椎後彎角は術前平均12.9°が術直後15°と著しく改善したが、最終調査時6.9°と約6°の矯正損失がみられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013