発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004048454
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骨粗鬆症を伴わない50歳以下の高度椎体損傷(荷重分担分類7点以上)の15症例(男性9例・女性6例,手術時年齢18~49歳・平均26.1歳)に対して後方固定術を施行し,内固定抜去後に3D-CTを用いて椎体の再構築を検討し,脊椎破裂骨折に対する前方支持性としての後方固定術の適否について考察した.対象の荷重分担分類は7点12例・8点2例・9点1例で,損傷高位はL1 5例・L2 6例・L3 3例・L4とL5各1例で,L1とL3の重複損傷が1例含まれていた.術前・術後と内固定抜去後に3D-CTにより術後の整復程度,矯正損失および骨癒合の有無について検討した.その結果,術前の損傷椎体の椎体後壁高は隣接椎体後壁高に比して0.67±0.16であったが,術後は0.89±0.08,内固定抜去後は0.88±0.06と良好な整復位が得られており,内固定抜去後も再圧潰は認めなかった.以上より,若年者の高度損傷椎体を伴う破裂骨折においても後方より適切な整復・固定を行えば安定した修復椎体が得られると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2003