発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013191388
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症例1:54歳男。10年以上前より、頸椎椎間板ヘルニアの診断で星状神経節ブロック(SGB)を500回以上受けていた。約1ヵ月前より頸部の強い痛みが出現して歩行困難となり、CTでC6/C7椎間の狭小化と骨破壊像を認め、MRIのT2強調画像では同部に一部高信号変化が存在した。SGBによる化膿性脊椎炎と診断し、頸椎カラー固定とセファゾリンナトリウム静注による保存的治療を行った。疼痛は改善し、初診後5ヵ月にはC6/C7椎間に部分的に骨癒合を認めた。症例2:42歳男。頸椎椎間板ヘルニアで薬物治療が行われていたが、2日前よりSGBを開始したところ頸椎痛が出現した。造影CTで咽後部から縦隔内まで連続して造影効果に乏しい軟部組織影を認め、C5高位で気道が圧排されていた。SGBによる血腫と診断して手術を施行し、椎骨動脈の出血による大量の凝血塊を認めたため除去した。術後2週で軽快退院し、初診後2ヵ月には圧排像の消失を認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013