発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012350837
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初診時にLisfranc関節周囲に限局した腫脹と痛みを認めながらも、単純X線像では骨折が不明であった11例のうち、CT検査でLisfranc関節に骨折を認めた9症例(男6例、女3例、受傷時平均年齢35.7歳)について検討した。受傷原因の中で高エネルギー外傷は少なく、多くは階段を踏み外した、走っていて捻ったなど、軽微な外傷で生じており、CT後に再度単純X線像により骨折を診断できたものは1例であった。また、脱臼を伴わないLisfranc関節骨折でも、外固定と免荷を行わなかった症例では、それらを行った症例と比較して腫脹や歩行時痛が遷延していた。単純X線像で不明であってもLisfranc関節周囲に圧痛がある場合には、骨折の存在も念頭に置いてCT検査や外固定・免荷を行う必要があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2012