発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012220021
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症例は10歳女性で、縄跳び中に足趾から着地して受傷し、疼痛と跛行を生じた。症状は遷延し近医で足部捻挫と診断され保存的治療を受けたが、改善しなかった。受傷後4週の所見で左Lisfranc関節にごく軽度の腫脹と著明な圧痛があり、X線では骨折は認めなかったが、CTで第2中足骨基部に転位のない骨折が明らかとなった。シーネ固定を行ったが改善せず、受傷後8週のX線像で左第1~2中足骨間基部が4mm開大しており、Lisfranc靱帯損傷と診断した。受傷後3ヵ月で手術を施行し、背側第1楔状骨~第2中足骨間靱帯、および第1~2楔状骨間靱帯に断裂を認め、靱帯を縫合して第1~2楔状骨間、第1楔状骨~第2中足骨間を径3.5mmのcannulated cancellous screw 1本でそれぞれ固定した。術後6週間のギプスシーネ固定下の完全免荷後、足底板と松葉杖を用いて部分荷重歩行を開始し、12週で抜釘して全荷重歩行とした。術後1年で疼痛はなく、全荷重歩行可能である。
©Nankodo Co., Ltd., 2012