発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011044275
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18歳男。バイク事故により左足を受傷したが、詳細な転機は不明で、当院救急搬送された。左前足部の外転偏位と中足骨の短縮があり、足底には開放創があった。創部に足底腱膜の露出を認めた。単純X線にて、Chopart関節では舟状骨が距骨に対し内側かつ底側に、立方骨が踵骨に対し外側かつ底側に脱臼し、舟状骨・立方骨間は離開していた。また踵骨前方突起の剥離骨折と舟状骨内側の亀裂骨折も認めた。Lisfranc関節では、第2中足骨が中間楔骨間に対して外側に、第1中足骨が内側楔骨状骨間に対して背側に脱臼していた。左足関節内果と脛骨遠位に亀裂骨折を認めた。初診時、創洗浄と徒手整復を行ったが、第1~第2中足骨間の離開とChopart関節の亜脱臼位の残存を認めた。整復後、第2中足骨基部の骨折と踵骨前方突起の裂離骨折を認めた。受傷10日後に観血的整復および内固定を行った。断裂した骨間靱帯は可及的に縫合した。外固定は行わず、術後1週間後に関節可動域訓練を開始した。その結果、術後5ヵ月で足挿板を使用せず全荷重歩行が可能となり、骨片の再転位はなく、関節症変化も認めなかった。
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