発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006105269
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16歳女.50ccバイクの後部座席に乗車中,乗用車と衝突して受傷した.骨盤部と腰部の強い痛みを訴えた.背部と顔面には挫滅創を,右足関節から足部にかけては腫脹を認め,前足部は内転・底屈していた.単純X線像では,骨盤骨折,距骨頭骨折,距舟関節底内側への亜脱臼,第1足根中足関節脱臼骨折,舟状骨骨折,立方骨・楔状骨骨折,足関節果部骨折を認めた.3-D CTでは,踵立法関節の底内側への亜脱臼を認めた.受傷2日目に,骨盤骨折に対して創外固定と左下肢の直達牽引を行った.受傷25日目に,右足に対して整復固定術を行った.距舟関節,踵立法関節は底側に亜脱臼していたが,背側距舟靱帯,背側踵立法靱帯の断裂は認めなかった.距骨頭骨折を螺糸固定し,距舟・踵立法関節を鋼線で仮固定した.術後2年時点での患側の関節可動域は健側の1/2以下であるが,長時間歩行後に軽度疼痛を自覚する程度で,ADL上支障はない.日整会足部疾患治療成績判定基準は72点であった
©Nankodo Co., Ltd., 2006