発行日 2012年5月1日
Published Date 2012/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012339624
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人工膝関節全置換術(TKA)を施行した内側型変形性膝関節症(膝OA)127例130足(男23例25足、女104例105足、平均年齢74.8歳)を対象として、TKAが足関節のX線学的形態に及ぼす影響について検討した。その結果、術前に足関節に疼痛を認めたのは20足で、術後は15足に減少していた。膝関節ROMは、伸展が術前平均-7.1度から術後-1.7度と有意に改善したが、屈曲はほとんど変化がなかった。足関節は背屈、底屈とも変化を認めなかった。膝関節におけるX線計測では、立位膝外側角、%mechanical axisとも有意に改善した。足関節に関しては正面天蓋角、側面天蓋角、内果傾斜角とも術前の平均値がほぼ正常で、術後も変化はなかった。膝関節の内反変形は術後改善したが、足関節形態角は術前後で変化はなかった。距骨の前後方向の変位を示す%talar shift(T)も術前後で変化はなく、足OAのstage2以下群と3群の平均%T値も有意差はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012