発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006036258
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変形性膝関節症や膝関節リウマチなどの13例13膝に,Nexgen systemを用いて小皮切の人工膝関節全置換術(mini TKA)を行った.理想的な設置角度から3°以内でコンポーネントを設置するために,術中X線透視装置を使用した.皮切長は平均10.4cmであった.屈曲110°獲得には平均18.9日を要した.合併症は,術中の創縁裂離による創治癒の遅延を2例,術後一過性の腓骨神経麻痺を1例に認めた.手術時間は平均183.2分と,一般のTKAより長かった.インストゥル面とに従来の大腿骨髄内ガイドと小型のサイザーを使用した初期の5例と,mini TKA用に開発されたインストゥルメントで施行した後期の8例を比較したところ,後期に比べ初期は皮切長,屈曲110°獲得日数,手術時間とも長かった.Mini TKAは術野の展開を中心とする手術手技に熟練を要し,手術手技に熟練しlearning curveを立ち上げることが術創や神経のトラブルを未然に防ぎ,手術時間を短縮することを可能にすると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2005