発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012139692
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開窓術を施行した腰椎脊柱管狭窄症61例を対象に、術中腹臥位保持のため従来のHall 4点フレームを使用した25例(男17例、女8例、平均67.4歳)と、スポンジマット使用の36例(男19例、女17例、平均69.0歳)で術後の外側大腿皮神経麻痺発生状況を比較した。年齢およびBMIは両群間で有意差はなく、平均手術椎間数は4点フレーム群1.64椎間、スポンジマット群1.72椎間であった。手術時間は4点フレーム群230分、スポンジマット群194分、術中出血量はそれぞれ306ml、187mlで、スポンジマット群が少なかった。外側大腿皮神経麻痺はスポンジマット群では認めず、4点フレーム群で3例に認め、有意差があった。外側大腿皮神経麻痺例の手術時間は1例で426分と長かったが、他の2例は218分、176分で、麻痺非発症例との差はなかった。外側大腿皮神経麻痺はいずれも術翌日に診断された。スポンジマットは外側大腿皮神経麻痺の予防に有用と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011